【企業について】
<業種> イベント企画・プロモーション
<業歴> 7年
<概要>
- 講演会やプロモーションイベント等を企画。そのほか有名ユーチューバー(子供向けタレント)を抱えており、独自コンテンツの売出しも行っている。
- 有名人の講演会の集客や事務局業務、イベント運営等がメイン業務だが、今後はユーチューバー関連事業を伸ばしていきたい。
- 「ユーチューバー事業」の販路拡大のため、協賛を募りながら1万人規模のフェスを企画しているところ。
【課題】
① どのような協賛企業を募るべきか。 ⇒ アライアンス
② 入場料およびフェス内に設ける様々なブースでの販売物の価格設定をどうするべきか。 ⇒ プライシング
③ フェス後の「ユーチューバー事業」のビジョン。 ⇒ 戦略
【原因】
① アライアンス ⇒ 従来の取引先の中にはグーグルやヤフー、KDDI等の大手業者も含まれており、企画次第で大きなプロモーション効果を得られる可能性。もっとも、フェス参画によってどのような「Win-Win関係」が作れるかイメージがない。
② プライシング ⇒ フェスに来場する顧客からの「Life Time Value (LTV)」的な考え方がないため、「フェスの採算」しか検討していない。
③ 戦略 ⇒ 「フェスの成功」=「集客」+「フェスでの利益獲得」になっている。
【解決策】
① アライアンス
- 相乗効果が見込めそうな先を業種ごとにカテゴリー分けし、協賛によって「期待される効果」についてプレゼンする(例:お菓子メーカー、子供向け教育玩具メーカー、QR決済業者等)。
- 「1カテゴリーごとに1業者」として同業他社は入れず、協賛を「競合」してもらう。
- 協賛金のカテゴリーを分けて、フェスにおける露出を差別化。競争原理を導入するとともに中小企業にも参入余地をつくる。
② プライシング
- 「想定顧客獲得コスト」を試算する。
- 同種フェスの入場料を調査した上で競争力のある価格とし、赤字の場合でも(運営上許容できる範囲で)「顧客獲得コスト」と考える。
- LTVを最大化(獲得顧客数×一人当たりLTV)するため、フェスでどのような価格帯の商品を投入するか検討する(例:フロントエンド商品を増やす等)。
【検討ポイント例】
-
- (顧客数 × 一人当たりLTV – 顧客獲得コスト)を最大化
- フロントエンド商品 ⇒ バックエンド商品
- サブスクモデル
③ 戦略
- フェスによる市場拡大効果を高めるため、フェス集客の対象を広げる(例:従来は子連れ親子 ⇒ 保育園、幼稚園の先生も集客対象に 等)。
- フェス後の顧客との継続的な接点確保のため、SNS等の登録を促す仕組みをつくる。
- フェス参加者特典等を用意して、ユーチューバーへのロイヤリティを高める。
- 協賛企業との協賛商品、協賛イベントの可能性を探る。
【効果】
① 意識の変化
- 「フェスの意味」への意識が変化し、単なるイベント成功を目標にしなくなった。
② 協賛企業の選定
- 声をかける協賛企業のイメージができ、リストアップできた。
③ フェス運営面の改善
- 「フェスの運営」から「フェスの効果最大化」にフォーカスするために、運営について他社からの協力も検討することになった。
④戦略の検討
- 当方が提案した戦略以外もフェス活用の方法を考えるようになった。